この頃キタニタツヤが又吉に見えているこのみちです💦
年配ゆえに起きる現象なのかもしれません💦
暇な日を堪能すべく、テンションも穏やかなまま一日を過ごしたくて選んだ本はこちら
ある日に中身を、さらっと眺めつつ、今は時間がないからいいかなっと思ってなかなか手に取らずにいた本でした。
おりゃっ❗️とせっかくなのでと思い、読んでみました。
「その本は」について
「その本は」2022年7月に発売されました。
とある児童書イベントで意気投合し、お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹と、大人気の絵本作家ヨシタケシンスケが協力タッグを組み2年間かけて作り出した本です。
この本のコンセプトは、普段本を読まない人が手にとって読み「この本っていいね」と思われる本を作ろうということでした。
あらすじ
本の好きな王様がいました。その王様は年をとっており、目が悪く、本を読むことができなくなったので、世界中をまわってめずらしい本について知っている人の話を聞いて話を聞かせてほしいと2人の男に依頼しました。
2人の男は旅立ち、1年後に旅から戻ってきました。
その2人の男は王様にかわりばんこに話を聞かせるですが・・・
「その本は」
あらすじで書いていたとおり、又吉さん⇔ヨシタケさん交代交代で話が進んでいきます。
文だけでは読みづらい本の中に、ところどころヨシタケさんの味わいある挿絵がありホッとさせ(休憩)、本を読み進めやすくしてくれます。
話ひとつひとつは短い話もあり少し長い話もあります。
この手のハードカバー本にしては、字数が少なく、字が大きくかかれており、普段本に親しんでいない人にとっては読みやすく、まとめられた本だと思います。
読後は、閉じられた立派なハートカバー本であるので、「自分はこんな分厚い本を読めたんだ!」という自尊心を軽くあげてくれます。
おすすめの話
1
ヨシタケさんが作った話で、いつか自分のことを救ってくれる本の話でした。
いつかぼくを大金持ちにしてくれるはずだ。
いつか僕の体重を30キロ落として、ムキムキにしてくれるはずだ。
まだ読んでないけど、いつか読もうと、買ったのだ。
その本を持ってさえいれば、ぼくはいつか、生まれかわる。
又吉直樹&ヨシタケシンスケ著「その本は」から
ヨシタケさんの作品は、身近な日常のあるある話をうまく描いたものが多く、それがよくとらえられているなぁと感心します。
人は変化を求めるにもかかわらず、ほんの少しの時間さえ読書に与えず、そのくせ困ったときにはあの本を読めば、私は変わり、すべて問題は解決されるとただただ本を側において日々を過ごす毎日。
多くの方は経験あるのではないでしょうか?
またそれって人間らしいなぁ、滑稽なんだけど可愛いなぁとも思わせる部分でもあります。
2
又吉さんの作った話で、誰も死なない話。
それは5年生の男の子と転校生の竹内春さんの友情話です。
2人の共通点は将来絵本画家になること。はじめのうちはお互いに距離があるのですが、少しずつ近くなっていき、最終的には交換日記をするようになっていきます。
交換日記をすることで、竹内春さんの家庭の事情を知り、後半部分少し深刻さが増してきますが、結末ははっきりわかりません。
しかし誰も死なないのははじめからわかっています。それが救いかな?と思った話でした。
3
その本は、ある男の人の顔写真が本になっていたものを見つけたことから始まる話。
すべての自分のプライバシーや過去までも暴露された本を見つけた男性の恐怖。
結末は本当の恐怖でした。
ぜひ結末を読んでほしいです。私はある意味震えました。
まとめ
又吉直樹さん&ヨシタケシンスケさんの共作本「その本は」を紹介させて頂きました。
読めば1時間ぐらいで読める本ではありますが、1話1話味わいながら読んだり、またお気に入りの話を読み返してみたり、色々な角度から考察し楽しめる本ではないかと思いました。
喜怒哀楽あり、又吉さんの芸人のネタ要素、ヨシタケさんの日常あるあるネタ、SF作家の星新一さん作品を感じさせる味わいを盛り込んでいます。
普段本を読まれない方、本に親しみがない方に間違いなくおすすめできる一冊ではないかと思います。
まずは子供さん向けのヨシタケさんの絵本から入り、次にこの本を購入してヨシタケさんの絵に親しむことからはじめ、気が向いたら短い話を読み始めることからしてみてはいかがでしょうか。
「その本は」はこちらから
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ここまで読んでいただきありがとうございました。
このみち