みなさんは冬眠研究をご存じでしょうか?
このみちは今まで全く知りませんでした。この前「睡眠」に関しての記事を書いたのですが、そのときたまたま目にしたのが「冬眠研究」でした。
その前にクマの記事も書いたばかりだったので、冬眠といえばクマだなぁで頭の中はとまっていましたが、人間が冬眠??という内容に興味をそそられ、「冬眠研究」を調べてみることにしました。
特に「冬眠研究」で注目されている人物、砂川玄志郎さんをみてみましょう。
冬眠の研究者
砂川 玄志郎(すながわげんしろう)
1976年、福岡県生まれ。小児科医。大阪赤十字病院、国立成育医療研究センターで医師として勤務。京都大学大学院医学研究科博士課程修了。博士(医学)。2013年より理研生命システム研究センター研究員。生命機能科学研究センター基礎科学特別研究員などを経て、2020年より現職。
砂川さんは大学をでて、小児科医になりました。重症の子供さんたちとも接していくなか医療の限界を感じていたそうです。
そんな中、冬眠するサルを世界で初めて発見したという論文に出会い、もし人が冬眠できるようになれば、それを活用し、助けられる命を増やせるはずだと考え、研究の世界に入ろうと決めたそうです。
冬眠とは
動物が寒い冬のあいだ活動をやめ、地中の穴の中などで,眠って過ごすこと。主にクマやリス、ヤマネ、ハムスター、コウモリなど、ほにゅう類の中でも一部の動物だけ冬眠をします。
冬眠研究が進んだきっかけ
砂川さんは2015年に本格的に「冬眠研究」をはじめますが、研究を行うのに冬眠する動物を入手するのは困難なため、マウスの体質(日内休眠)をいかして、研究をおこなっていました。
しかし、日内休眠と冬眠はことなるものであるため、冬眠研究にもどかしさをかんじる中、筑波大学の睡眠研究の権威である櫻井 武 教授が、マウスを使って別の研究を行っていた時、たまたま冬眠を促せる神経回路を発見しました。
そこから砂川さんは、櫻井教授にお願いをして共同で研究をさせてもらうことになりました。
冬眠の共同研究
共同研究のなかで、「冬眠を行わない動物で冬眠に近い状態にできたこと」を論文で発表しました。
現在この研究をいかし医療などに応用できるようにするため、人工冬眠の研究が進められています。
冬眠メリット・デメリット
メリット
数か月間まったく動かなくても筋肉や骨が衰えず、代謝が低下して筋肉や骨の分解がおそくなること
デメリット
免疫系が弱くなる、そのため感染症に対して非常に弱くなるため癌になりやすくなったりする
冬眠研究の可能性
- 急病人を病院に運ぶとき、到着するまで生命をつなぐ手段として冬眠を利用することができる(救急たらいまわしの解決にもなる)
- 患者が重篤な場合、冬眠させてそのあと治療を考えることができる
- 冬眠研究はうつの治療にも役立つ可能性がある
- 宇宙旅行に行くとき到着するまで冬眠することで、資源や財源が少なくてすむため、一度に多くの人を遠くの天体まで移送することができる
- 再生医療において、人工臓器を冬眠状態で保存し、必要になった時すぐに移植に対応できる
まとめ
「冬眠研究」の情報をみなさんにご紹介しました。いかがでしたか?
「冬眠研究」というものがあるというのも驚きでした。またそれを研究して、社会に役立てたいと思う熱い研究者が、日本にいるんだと知ってうれしく思いました。
これからますます「冬眠研究」は進んでいくことになるでしょう。そしてその研究が社会の中で役に立つのをみるのも近いかもしれません。
参考動画サイト:YOUTUBE【成田悠輔を超える完全ガチ】国で人類冬眠計画すすめる男【砂川 玄志郎】
参考サイト:riken.jp 理化学研究所「ヒトの冬眠に挑む研究者」2020.12.7
ここまで読んでいただきありがとうございました。
このみち
砂川さんの本です。「冬眠研究」に興味をもったかたはどうぞ(^_-)-☆
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