きのこが未来を救うかも!?うつ病・認知症にも効果ありって?

当サイトではアフィリエイト広告を利用しています。

みなさんは、Paul Stametsポール・スタメッツ)っというアメリカの菌類学者で第一人者の方を知っていますか?

最近アマゾンプライムで、この方が出ていた映画「素晴らしき、きのこの世界」を観ました。菌類のしられざる世界を取り上げたドキュメンタリー映画でした。

きのこって現代の色々な問題にも役立つんだなぁとお勉強になった時間にもなりました。

ここで「きのこの世界」をご紹介したいと思います。


Prime Video

スポンサーリンク

きのこ博士

Paul Stamets ポール・スタメッツ

1955年7月17日生まれ。アメリカの菌類学者でサプリメント商品の製造元であるFungi Perfectiの創設者でありオーナー。若い頃にマジックマッシュルームを用いて意識を高揚させた経験から、菌学の研究を始めた。菌類に関して、生活環境から医薬への用途や生産まで、学問界および産業界における第一人者と言われている。

きのこが人々と地球の健康にどのように役立つかを示す研究を行い、人生の道を歩む中ですべての足跡の地面下に存在する菌類への理解と敬意を深めるため、幅広く講演を行っている。また、マジックマッシュルームの新種を数多く発見し、命名している。米国科学振興協会 (AAAS) の発明大使賞(2014~2015年)、北米菌類学会(NAMA)の全米菌類学者賞(2014年)、米国菌学会 (MSA) からゴードン&ティナ・ワッソン賞 (2015年) など数多くの賞を受賞。

CBS「スタートレック:ディスカバリー」シリーズに登場する宇宙菌類学者ポール・スタメッツ大尉は、彼がモデル。

映画「素晴らしき、きのこの世界」より

きのこ とは・・・

このみちはこの記事を書くまで、きのこは植物だとぼんやり思っていましたが、そうではありませんでした。みなさんは知っていましたか?

きのこは、目に見える子実体で、(繁殖のための胞子を作る生殖器官で、植物にたとえると花に相当する)菌類の一種で「カビ」の仲間なんです

きのこは植物ではない

  • 光合成しない
  • 植物の枯れた葉や木、動物のフンや死骸などを食べ物としている
  • 植物よりも動物に近いもの(分子証拠により)

きのこは現代人の救世主

シロアリ駆除ができる

シロアリなどの昆虫は、菌の胞子を嫌う習性があります。

きのこ博士のポールさんはその習性を使って、胞子をだすタイミングを遅らせたメタリジウムという菌糸体をシロアリの巣にうまく運び込ませ、その菌糸体によってシロアリの巣を全滅させました。

それ以来できた胞子が家を守るため、半永久的にシロアリはその家に寄りつかないという効果がもたらされました。

※メタリジウムとは…バッカクキン科に属し、分生子が緑がかった色調となる昆虫病原糸状菌。種によって様々な昆虫に感染し死に至らしめることから、害虫に対する微生物農薬として利用されている。

wikipedia「メタリジウム」より

認知症の効果

静岡大学 グリーン科学技術研究所 河岸洋和教授は、ヤマブシタケというキノコから認知症等に効く可能性のある物質を発見しました。

そして、ヤマブシタケそのものが認知症に有効であることが、 臨床試験で確認されておりこれからの認知症予防・改善の研究が進んでいます。

うつ病の効果

標準的な治療を行っても状態が改善しないうつ病患者に対して、幻覚作用のあるキノコ(サイケデリック マッシュルーム)の活性成分「シロシビン(サイロシビン)」を投与したことで、症状の改善だけでなく、脳のネットワークの増加がみられています。

オーストラリアでは、うつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの精神疾患の治療薬として、今年の7月からMDMAとシロシビンを医師が処方することが世界で初めて承認されました。

しかし幻覚作用のあるキノコやMDMAなどの使用には、十分注意が必要です。

そのため、「サイケデリック薬物研究」が盛んなアメリカでは研究は進んでいるものの、社会にこの治療を広めていくには、「幻覚剤療法」において専門家の育成が緊急の課題だとニュースで伝えています。

バッグなどの素材に

ランドセルなどの製造で知られている「土屋鞄製作所」は、2022年米国のバイオテック企業「Bolt Threads(ボルト・スレッズ)社」と、Mylo™を採用した新素材モデル6型の共同開発を発表しました。

ちなみにマイロとは、キノコの菌糸体から生まれたレザー代替の新素材のことです。

このマイロという素材は、見た目でいうとレザーと変わりません

その上マイロの調達にかかる時間は、2週間足らずです。それゆえ安定した供給が見込めるのもこの素材のいいところです。

第3の代替肉

主な原料となるのが、キノコの根っこの部分に当たる菌糸体で、動物の筋肉組織に非常に似ていて応用力に優れています。

好きな形状、質感、風味で調理することができ、タンパク質・鉄分・ビタミン・ミネラルといった栄養素が豊富に含まれており、食物繊維も豊富で、食後に十分な満腹感も感じることができます。

また、代替肉を作り出すことは畜産よりも低コストです。

代替肉が普及することで、世界で食肉牛が減り、地球温暖化や森林伐採の問題も低減できるでしょう。

まとめ

昔から菌やカビといった菌類が、私たちの生活において欠かせないものであることは周知の事実です。

食べ物に関していえば、納豆・味噌・チーズ・酒・ヨーグルトなど私たちの生活には切っても切り離せないものです。

きのこ博士のポールさんの映画「素晴らしき、きのこの世界」を観ることをきっかけに、現状のきのこ世界をみて、かなり進んだきのこの活用を知ることができました。

私たち現代人に力を与えてくれるきのこ(菌類)は次にどんな力を与えてくれるのでしょうか?考えるだけでわくわくします。

私たちは、そんな きのこ(菌類)から貰うばかりでなく与えること(恩恵を返す)でうまく共生していけるのではないでしょうか。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

このみち

参考サイト:Three Reasons Fungi Are Not Plants
https://asm.org/Articles/2021/January/Three-Reasons-Fungi-Are-Not-Plants

Nature Medicine「Increased global integration in the brain after psilocybin therapy for depression」

日本経済新聞「現実味を帯びる「幻覚剤療法」、専門家の育成急務 米国 ナショナル ジオグラフィック 2023.06.02

きのこ博士のポールさんの本はこちら

きのこ博士のポールさんのDVDはこちら